私有地のハチの巣の駆除
毎年、秋になるとハチの巣に関するご相談が多数寄せられます。
中には村で駆除をしてほしいという依頼もありますが、私有地の管理は土地所有者の責務になります。村職員もしくは村から委託された業者が私有地にできたハチの巣の駆除に伺うことはありません。
ご自身の手で駆除するか、専門業者にご依頼いただきますようお願いします。
基本的にはハチは巣に近づかず、こちらから攻撃しなければ人を襲うことはあまりありません。巣を発見した場合は慌てず騒がず、落ち着いて対処してください。
ご自身で駆除する場合
ご自身で駆除する場合は、ハチの活動が活発になる日中は避け、早朝もしくは夕方以降に駆除を実施することをお勧めします。
その際強い光を当てるとハチを刺激してしまいますので、光をつけないか赤色のライトを使用するようにしてください。
駆除する際は市販のスプレー式殺虫剤などを用いて行ってください。
煙でいぶすことは、火種が周辺に燃え移り火災になってしまった事例もありますので、十分注意して行ってください。
また、どちらの方法でも薬剤や煙が周囲に広がるため、風向きに注意し、近所の方にも事前に通知しておくことをお勧めします。
ミツバチを除く多くのハチの巣は冬になると放棄され、翌年以降再利用されることもありません。日常生活にも周辺住民にも支障のない場所にできた巣は放棄されるのを待つのも一つの方法です。
もし、村有地(公園、道路、学校等公共施設)でハチの巣を発見した場合は、施設管理者にご連絡ください。
ハチの巣駆除用の防護服の貸出を行っています
スズメバチの巣の駆除は、大変危険であるため、駆除専門業者に依頼することをお勧めします。
しかし、やむを得ずスズメバチ等の巣を自分で駆除する必要がある方のために、ハチの巣駆除用の防護服を貸出しています。
貸出条件
泉崎村内に住所を有している方は、どなたでもハチの巣駆除用の防護服を借りることができます。早急にハチの巣を駆除する必要がある等、緊急性を要する場合が対象です。
貸出手順
- 泉崎村役場住民生活課窓口にお越しください。
- 本人確認のため、身分証(運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証等)が必要ですので、持参してください。
- 貸出期間は最長で7日間です。
- 返却は村役場住民生活課窓口へ持参してください。
- 貸出及び返却は月曜日から金曜日(平日)の午前8時30分から午後5時15分までです。
注意点
- 殺虫剤の貸出は行っていませんので、自身でご準備ください。
- 当該防護服は、ハチの針が刺さりにくい構造ですが、絶対に刺されないとは言い切れません。ハチの危険性を十分認識し、駆除の際には十分な注意を払い、自己責任で使用してください。けがや事故等の責任は駆除実施者が追うものとします。
- 当該防護服を破損または紛失したときは、弁償していただく場合があるため、丁寧に取り扱い、ハチの巣の駆除以外の目的には使用しないでください。
専門業者に依頼する場合
泉崎村での案件に対応可能な駆除業者は多数ありますので、一度ご自身でお調べください。
なお、村で把握している限りでは泉崎村内に害虫駆除業者はありません。
また、駆除にかかる費用は全額個人負担となりますのでご承知おきください。
ハチの種類
相談件数の多いハチは、主にアシナガバチ、スズメバチ、2種類です。
分類上はさらに細かく種類が分かれますが、それぞれの基本的な性質について紹介します。
アシナガバチ
アシナガバチは比較的身近な場所で見かけるハチです。
ふらふらと漂うように飛行します。巣は比較的乾燥した木の枝や家の軒下などに作ります。形状は半球型で色は全体的に白みがかったものが多いです。基本的にはおとなしい性格ですが、巣に危険が迫ると攻撃的になります。毒自体は強くありませんが、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるので注意してください。なお、農業者にとっては青虫などの害虫を食べてくれる益虫でもありますので、周辺住民に支障がなく付近に田畑がある場合は無理に駆除する必要はありません。駆除する際に直接棒などで巣をつつくと、棒を伝って襲ってくるので必ず先に殺虫剤等を散布して成体を駆除してください。
スズメバチ
スズメバチは非常に攻撃的な性質をしており、巣に近づいただけで人を襲う可能性があります。
直線的に素早く飛行します。巣は初めのうちは逆さまにした徳利のような形をしていますが、最終的には巨大な球状になります。色は茶色と黄土色のマーブル模様になっていることが多いです。場所を選ばず、木の枝、木のうろ、軒下、通風孔の中、縁の下、壁の隙間などどこにでも巣を作ります。毒性が非常に強くさまざまな症状を引き起こし、毒の飛沫が目に入るだけで失明する恐れもあるほどです。また、場合によっては呼吸不全や心肺停止、アナフィラキシーショックなど死に至る症状が出ることもあります。
巣に限らず餌場を守るために攻撃してくることもあるなど非常に攻撃的で、警戒範囲も広いため見かけたら静かに速やかにその場を離れ、専門業者に駆除の相談をすることをお勧めします。無理に巣を探そうとしたり、大声で騒ぎ立てたりすると、スズメバチを刺激してしまい、集団で襲われる可能性もあります。また、森林に入る際は香水の使用を控え、黒いものを身に着けないようにしてください。香水の成分がハチを刺激してしまう可能性があり、また、ハチは黒い色を積極的に攻撃してきます。
たまに屋内に迷い込んだ個体を見かけることがありますが、その場合は無理に手で振り払ったりしなければ刺されることはまずありません。落ち着いて距離を取ってください。
もし刺された場合は、その場から速やかに離れ、救急車を呼んでください。その場にいると、毒に含まれる物質を感知した仲間が集まってきてしまいます。